豪雪からライフラインを救う。ロータリー除雪車「HTR」シリーズの挑戦

公開日2017.10.31

雪国のライフラインを守る、川崎重工グループの除雪機械メーカー、日本除雪機製作所(現:NICHIJO)。同社製のロータリー除雪車「HTR」シリーズは、今や国内だけでなく海外にも広く知られるトップブランドです。毎年、積雪に悩まされる険しい山間部だけでなく、小回りが必要な都市部の除雪など幅広い作業を可能にした技術力の裏には、北の大地が育んだチャレンジ精神が注ぎ込まれています。雪かきの時間を短縮し、豪雪地帯の道を守り続けてきた「HTR」シリーズの進化と挑戦の歴史に迫ります。

「我が国降雪地帯に於ける冬季陸上交通の安全を確保し聊か国民生活の文化昂上に微力を捧げ度く」

1962年の日本除雪機製作所の設立時、創業者は企業の使命をこのような言葉に託していました。以来、北海道・札幌の地で一貫して雪国の生活環境の向上に貢献する除雪機の開発を続け、1970年に川崎重工グループの一員となりました。

初号機以来、ロータリー除雪車の型式となっているのが「HTR」です。初号機は1960年に北海道開発局の依頼を受けて開発され、「HTR=HydraulicTorqueconverter Rotary(油圧式トルクコンバーターロータリ)」の頭文字を取って名付けられました。以後、HTRシリーズでは相次いで革新的なモデルが開発されていきます。

現在HTRシリーズは、空港用・高速道路用大型モデルから歩道用の小型モデルなど13モデルがあり、最新鋭の大型HTR408や中型HTR308では、「第4次ファイナル排出ガス規制」に対応したエンジンを搭載。電磁弁だけでは不可能だった除雪装置の微妙な操作を、電気機械併用式ジョイステックの採用により可能にしました。除雪装置の左右の傾斜を行うチルト機構、前後傾を行うチップバック機構と共に道路の形状に合わせた多様なオペレーションを展開できます。

またメーターパネル類には、液晶式のタッチパネルを採用して視認性と操作性を向上させています。

日本除雪機製作所の設立後初となるロータリー除雪車、HTR3形

日本除雪機製作所が設立されて初めてとなる新型ロータリー除雪車。2サイクルディーゼルエンジン170psを搭載し、動力伝達方式はトルクコンバータ方式を採用しました。

センターピンステアリング機構とHSTを搭載した中型機種、HTR200形

中型機種だが、売上高の6~7割を占める主力機種。世界で初めてセンターピンステアリング機構や建設用機械としては国内初のHST(静油圧式変速機)を搭載した歩道用小型除雪車MR12形と、その改良型MR120形の基本思想を受け継いでいる。HSTはトルクコンバータに比べて、より超低速でのコントロールができる変速機で、HTR200形では車体屈折式プラスHSTの採用により後輪走行のためにハンドルを切ると車両が雪壁に接触する難を解消した。

市街地から山間部まで幅広いシーンで活躍する、HTR308形

運搬排雪から、山間部や市街地の拡幅除雪まで幅広い除雪作業に対応している最新機。最大除雪量は2.2m幅で3,000t/h、2.6m幅では3,100t/hを誇っています。最小回転半径も6.1mで、クラス最小の小回りが利き、市街地の交差点の除雪などで優れた作業操作性を発揮しています。

パワーとスピードを兼ね備え、迅速な除雪を実現する、HTR408形

多雪地帯の幹線道路や山岳道路はもちろん、スピーディーな作業を求められる飛行場や高速道路などの除雪にも大型機としての特性を存分に発揮します。最大除雪量は2.6m幅で4,200t/hとダイナミックなパワーを兼ね備えたロータリー除雪車です。

初号機以来、ロータリー除雪車の型式となっている「HTR」。初号機は1960年に北海道開発局の依頼を受けて開発され、「HTR=HydraulicTorqueconverter Rotary(油圧式トルクコンバーターロータリ)」の頭文字を取って名付けられたこのシリーズは、相次いで革新的なモデルが開発されているのです。

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