DXは、 ビジョンへ向かうための基盤づくりだ

公開日2022.12.22

川崎重工が掲げるビジョン実現のために、DX(デジタルトランスフォーメーション)で企業基盤の変革に取り組んでいます。組織内やお客さまへ提供する価値のシームレス化を進め、「モノづくり」から「コトづくり」までを手掛ける組織への基盤を作る従業員の声を紹介します。(本記事は、川崎重工グループの未来を描く特設ページ「Kawasaki ViSiON MAP 2030」の一部です。)

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本社 
DX戦略本部 
デジタル企画管理部 企画課
岡内 宏憲
PROFILE

2004年入社。上司からの「歌って踊れる(=くらいなんでもできる)エンジニアになれ」という教えを大切に、溶接技術や企画職、研究開発職、ものづくり全体の運営など幅広く経験。2021年からDX企画業務にチャレンジしている。

DXは、発想の転換から始めよ

「デジタル化」と「DX」の違いとは、何だと思いますか? 既存業務の一部にデジタルツールを導入することがデジタル化で、根本的な考え方を含め全体を変えることがDXだと、私は考えています。ハンコを電子化するだけ、特定の部署で使われるツールを導入するだけならば、それはデジタル化。企業の掲げるビジョンに合わせて、企業の仕組みごと変えていくのがDXです。私たちのDXは「川崎重工グループが掲げるビジョン『つぎの社会へ、信頼のこたえを』を実現するために、デジタル技術を活用してできることは何か」を現実にとらわれず発想を転換してみることが大事なスタートなのです。

「ものづくり」だけじゃない。「ことづくり」の川崎重工へ

私の考える川崎重工のDXは、「シームレス化」が1つのキーワードです。組織内のシームレスと、お客さまに提供する価値のシームレスがあり、前者は社内SNSでの他部署の社員同士の交流や、クラウドを活用して各拠点のデータ統合を図ることで部門・拠点間の壁をなくし、組織をよりスムーズにつなげるものです。そしてお客さまに提供する価値としては、「モノ売り」と「コト売り」のシームレス化を目指します。従来の川崎重工のビジネスは「モノ売り」が中心でした。例えば発電装置なら、基本的には装置を納めて終わり。しかし、「お客さまが求めるのは『発電装置という箱』ではなく『電気を生み出す手段』」と捉えなおし、発電実績データを蓄積して分析したり、遠隔監視システムで保守点検を支援したりと、データやシステムを駆使してさらなる安定稼働・高効率発電に貢献していきます。「モノ」の先に続く、「コト」につながる価値を提供しよう。まさにその基盤を作るのが、DX。「コトづくり」まで行える環境を、整えているところです。

組織もまるごと変革へ。

「コトづくり」という新たな価値創造を行う基盤を作るには、組織自体を抜本的に変えることも必要かもしれません。DXのXがTransformationを示すように、ツールやテクニックをただ導入するのではなく、目指す未来のためには組織や業務体系も変革していこうというのが私の姿勢です。ただITやデジタルに詳しいだけでなく、ビジョンと現在の姿をシームレスにするアイデアの全てが私の仕事。2030年までに何をすればいいか、ビジョンに照らして自分で考え、課題感を持って探し続ける必要があるのです。事業基盤を作る立場から、1つずつ、新しい川崎重工グループを作っていく存在でありたいです。

※文中に登場する数値・所属などは2022年12月の情報です。

「Kawasaki ViSiON MAP 2030」は、川崎重工グループが思い描く2030年の姿を、現在の社員の仕事を通じて紹介します。新しいモビリティ、人々の生活を支えるエネルギーやロボット、そしてそれを実現するための組織体制。社会課題に対する「こたえ」にチャレンジしていく彼らの声に触れながら、わくわくするような未来を一緒に想像してみませんか?

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