看護の現場や物流業界などが抱える労働力不足の解消に貢献する配送ロボット。現在は屋内で、将来的には屋外へと活躍の場を広げようとしています。ロボットが身近な存在になれば、新たな需要やアイディアが生まれ、人もロボットもさらに活躍する。そんな世界を目指す従業員の声を紹介します。(本記事は、川崎重工グループの未来を描く特設ページ「Kawasaki ViSiON MAP 2030」の一部です。)
社長直轄プロジェクト本部 近未来モビリティ総括部
グローバルマーケティング&セールス部
2010年入社。学生時代にドクターヘリが活躍するドラマに熱中したのをきっかけに、ヘリコプターに関わる仕事を志望し川崎重工へ。マーケティングや無人VTOL機などの事業を経験し、現在は主に配送ロボットの渉外や事業計画などを担当。
違う経験は、違う視点を提供する
配送ロボットに関する渉外・営業活動に携わるなかで、私が個人的に意識していることがあります。それは、枠組みを超えた視点で事業と向き合うことです。もともとヘリコプター業務に携わっていたけれど、配送ロボット事業にチャレンジしたこと。技術職の視点を生かした、営業職を目指していること。チームのなかではまだ数の少ない、時短勤務や子育てを経験 していること。私の強みは、周りのメンバーとは少し違う経験を持っている点だと思っています。事業・製品や職種などの枠にとらわれない、多様な視点を生かしたい。配送ロボットの新しい用途や考え方を、さらに広げる存在となっていきたいです。
資格不要の仕事はロボットにお任せ、の実現
川崎重工の配送ロボットは、現在、公道や病院の屋内などで実証試験を行っています。屋内向けの使用に病院を選んだのは、看護の現場での労働力不足解消に貢献できると考えたからです。看護師の仕事は医療行為が中心だと思われていますが、実際は物資の管理や運搬に、大幅な時間と体力を割いているのが現状。この課題を解決するために、「看護師は資格が必要な医療行為へ集中し、そのほかの仕事はできるだけロボットが担っていけるような環境」を実現したいです。そのために、提携先の病院で使ってもらいながら意見を集めたり、病院向けの展示会に出展するなど、配送ロボットを広く知ってもらう取り組みをしています。
知ることで、枠にとらわれないアイデアの実現は可能になる
また、配送ロボットは今後の法整備に伴い、屋外での活躍も期待されています。ゆくゆくは物流業界で課題となっている労働力不足や宅配貨物量の増加といった、「ラストワンマイル問題」への解決も可能になるかもしれません。さらに期待するのは、ロボットがみんなにとって身近な存在となることです。ロボットをみんなが知ることで、ロボットの活躍の場は広がります。イメージだけのロボットを脱して、「こんなこともロボットにはできちゃうかも」と、どんどん新しい需要やアイデアが、いたるところから生まれるように。私の目指す2030年は、社会課題の解決はもちろん、ロボットがもっと身近なものになり、当たり前に街で働いている世界です。
※文中に登場する数値・所属などは2022年12月の情報です。
「Kawasaki ViSiON MAP 2030」は、川崎重工グループが思い描く2030年の姿を、現在の社員の仕事を通じて紹介します。新しいモビリティ、人々の生活を支えるエネルギーやロボット、そしてそれを実現するための組織体制。社会課題に対する「こたえ」にチャレンジしていく彼らの声に触れながら、わくわくするような未来を一緒に想像してみませんか?