日本ではじめて産業用ロボットを作った川崎重工。現在、ヒューマノイドロボット「Kaleido」の開発にも取り組んでいます。人のような見た目で、人の仕事を担える二足歩行のロボット。ロボットと共に働く未来を創造する従業員の声を紹介します。(本記事は、川崎重工グループの未来を描く特設ページ「Kawasaki ViSiON MAP 2030」の一部です。)
ロボットディビジョン
商品企画総括部 先進技術部
先進技術一課
2017年入社。子供の頃からおもちゃのロボットをはじめとする「動くもの」が大好き。学生時代に川崎重工とロボットの共同研究に携わったことから卒業後の進路として選んだ。現在はヒューマノイドロボット「Kaleido(カレイド)」の開発に携わっている。
人と協働する存在へ
「Kaleido」は、人と同じように2本の足で歩き、人と一緒に働くことを目指すヒューマノイドロボットです。ロボットといえば工場で働く産業用ロボットやおしゃべりができるコミュニケーションロボットが想像しやすいかもしれませんが、いずれも人間とは全く異なる存在なのが現状だと思います。しかし私たちが作ろうとしているのは、人と同じような見た目で、人の仕事をそのまま担える存在です。例えば、介護の現場ではお話ししながらも重労働ができる。災害現場なら、人と同じ防護服を着用して作業できる。ロボットにしかできない、人にしかできない、といった垣根なく、共に働く未来を想像しています。
人間らしさは、二足歩行にある
現在、特に力を入れているのは、人間らしい二足歩行の実現です。なぜ二足歩行にこだわるかといえば、人間は二足で歩行する唯一の動物だから。見た目が人間に近づくほど親しみを感じられますし、ロボットに人間と同じ動きができれば、既存の社会インフラのなかで人と同じ仕事ができると考えています。そのために、動きをなめらかにする工夫や全身のバランスの問題など、たくさんの課題を大学やスタートアップと連携しながら一つひとつクリアしていっているところです。
人間にできることは、ロボットにだってきっとできる
将来的には、職場でふと話しかけた同僚がロボットだった、なんてことが普通に起こり得るのかもしれません。人型のまま空を飛んだり、四輪で走ったりできるヒューマノイドがいてもおもしろいですね。そんな未来に向けてはまだ課題も多いですが、人間にできることは、ロボットにもきっとできるのではないでしょうか。子供の頃、自分でおもちゃのロボットを改造していた頃のように、思い描いた動きを実現するため、試行錯誤しながら没頭してみる。満足いくまでやってみたい気持ちが、私自身を動かしてくれているのかもしれません。
※文中に登場する数値・所属などは2022年12月の情報です。
「Kawasaki ViSiON MAP 2030」は、川崎重工グループが思い描く2030年の姿を、現在の社員の仕事を通じて紹介します。新しいモビリティ、人々の生活を支えるエネルギーやロボット、そしてそれを実現するための組織体制。社会課題に対する「こたえ」にチャレンジしていく彼らの声に触れながら、わくわくするような未来を一緒に想像してみませんか?