ビモータ(Bimota)×カワサキが放つ2台の最新モデル 「TESI H2」と「KB4」に宿る独自の美学

公開日2022.04.15

2019年にカワサキとタッグを組み、再生を果たした新生ビモータはスタートと同時に第一弾のプロダクト「TESI H2」を発表し、続くモデルとして「KB4」を2021年に発表。名設計者による独創的なメカニズムとイタリアンクラフトマンシップが生み出す宝石のような車体、そしてカワサキエンジンの融合によって、ライダーの心を捉えて放さない珠玉のモーターサイクルが誕生しました。

カワサキとの強固な連携により蘇るビモータ神話

「私たちは伝統的なカワサキのエンジンと共に、ビモータの新しい歴史を紡いで参ります」。新生ビモータの始動にあたり、その担い手として帰ってきた名設計者・ピエルルイジ・マルコーニはこう語っています。彼は1990年代のビモータで、精度の高いハンドリングを実現するハブセンターステアリング※1を搭載した「TESI 1D」や、ビモータ最大のヒット作となった「SB6」などを設計した伝説の人物です。

マルコーニ氏とカワサキモータースは、新生ビモータが放つ記念すべき最初のモデルに「TESI H2」を選びました。車名の通り、かつてマルコーニ氏が創造した伝説のマシン「TESI 1D」をルーツにもちながら、最先端の技術を用いて現代的に再解釈したモデルとなっています。

※1: 一般的なモーターサイクルは、サスペンション(ショックの吸収)とステアリング(操舵)という2つの機能を兼備するテレスコピック式フロントフォークを採用している。一方、ハブセンターステアリングはエンジンを中心に前後へスイングアームを伸ばし、フロントホイールのハブ中心にステアリング軸を設置することで衝撃吸収と操舵の役割を独立させている。前後ホイールを限りなく強固に結びつけているため剛性が極めて高いうえ、ブレーキング時やコーナリング時の姿勢変化が少なく、安定したハンドリングを楽しむことができる。

「TESI H2」--新生ビモータのフラッグシップに相応しい“走る宝石”

「自分たちが作る世界最高のシャシーに、世界最高のエンジンを積む」というビモータのコンセプトを、21世紀のいま具現するとどんなマシンが誕生するのか−−その答えとなるのが「TESI H2」です。マルコーニ氏の技術的アイデンティティともいえるハブセンターステアリング機構を採用する車体には、カワサキNinja H2シリーズに搭載される高性能スーパーチャージドエンジンを採用しています。

「TESI」の名を継承する通り、革新的なハブセンターステアリング機構を現代最新の技術で再構築。車両コンセプトに「ダイレクトコネクション」を掲げる通り、ハブセンターステアリング機構によりエンジンとホイールをできる限りシンプルにつなぎ、そしてライダーとエンジンの距離も近づけることで、ライディングに濃密な一体感をもたらします。

1990年に発表された「TESI 1D」が採用した革新的なハブセンターステアリングシステムを、さらに改良して進化させた最新の機構を搭載する「TESI H2」。川崎重工の技術の結晶ともいえるNinja H2の998cc並列4気筒ユニットを搭載

塊から削り出した美しいアルミ製パーツや軽量で強靱なカーボンファイバー材を惜しみなく使用するとともに、イタリアの工房で1台ずつ職人が手組みで仕上げる伝統的製法も継承しています。一つひとつの部品は一切の妥協なく圧倒的な精度で仕上げられており、機能美の粋の集合体ともいえるオーラを放出。もちろん、それが渾然一体となってはじめて生まれる圧巻のハンドリングも「TESI H2」の誇る美点です。いわば、観る者、乗る者、所有する者全てを魅了するのがビモータのモーターサイクルなのです。

他を圧倒するパフォーマンス、宝石のように美しいディテール、限定生産ゆえの稀少性など、「TESI H2」は新生ビモータのフラッグシップに相応しい要素の全てを兼ね備えた究極のモーターサイクルです。

「KB4」--ビモータ×カワサキが21世紀に生んだ最新のマスターピース

「乗りやすく、トルクがあり、軽量なモーターサイクル」をコンセプトに、ライダーとマシン、そして路面との関係性を最重要視して開発したのが「KB4」です。独創的な孤高のハイパフォーマンスマシンを標榜したのが「TESI H2」ならば、「KB4」は扱いやすさと安定性、バランスの良さを重視したFun to Rideなモデルといえるでしょう。ライダーの感性に強く訴えかける1970年代のビモータを彷彿とさせるクラシカルなスタイルも、「KB4」の大きな魅力です。「1978年に手掛けた『KB1』はカワサキのエンジンを搭載した最初のビモータであり、『KB4』は我々にとって最新のマスターピースです」。新生ビモータが送り出す第2のプロダクトについて、マルコーニ氏はこのように表現しています。

「KB4」はカワサキモータースジャパンが日本の総輸入元として国内展開する

「KB4」のために開発したのは、600ccスーパースポーツと同サイズという非常にコンパクト、かつ軽量な専用シャシー。短いホイールベースと最適な前後重量配分を備えた軽量な車体には、1000ccカテゴリーにおいてトップレベルのトルクを発揮するカワサキ Ninja 1000SXの並列4気筒ユニットを搭載しています。軽く小さく均整の取れた運動神経抜群の体に、パワフルな心臓。この組み合わせは、まさしく理想的なライトウェイトスポーツのレシピそのものです。さらに「TESI H2」同様、削り出しのアルミやカーボンファイバー、本革といった厳選素材を惜しみなく使用しているのもビモータならでは。緻密に作り込まれた部品には1つとして見劣りするものがなく、圧巻の機能美が「KB4」の細部には宿されています。もちろん、「KB4」も1台1台がイタリア職人の手により組み上げられ、塗装が施されます。

「TESI H2」と「KB4」、それぞれ異なる個性を与えられた2台は、いずれも芸術的感性と伝統的ものづくり、贅を尽くしたマテリアル、そして最新のテクノロジーが生み出した21世紀の“走る至宝”です。そして、現代に蘇ったビモータ神話を継承するのは、そのマシンを所有するオーナーその人なのです。

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